2013年3月3日日曜日

The records of extravagance(vol.1)

「SHERLOCK」に嵌まって2ヶ月と少し。
元来の浪費癖と夢中になると猫まっしぐら、の性癖故、気づくとこんなんなってました。
以下、懺悔8割自慢2割の散財の記録です。


先ずはなにはなくともこれ、DVDBOX。
DVDのよいところはコメンタリーやパイロット版が観られるところである。
余り評判の宜しくない初回「ピンク色の研究」のパイロット版ではあるが、こじんまり纏まっていて私は結構好きだったりする。
あと、NHK放送版の吹き替えもかなり優秀だが(特にジョン役の森川さんの声は素敵!)ここは是非字幕版でご覧頂きたい。
シャーロック役、B・カンバーバッチの魅惑のローボイスにハートを撃ち抜かれること必至である。



で、これのDVDも手に入れてしまった。
そう、あのグラナダ版「シャーロック・ホームズの冒険」全巻である。
新品ではちょっと手が出なかったが、ヤフオクで格安で落札することが出来た。
届いた品物を見ると2/3程が未開封だったのでかなり得した気分である。

しかし、「ウィステリア荘」等の比較的マイナーな作品は鑑賞済みなのに、「赤毛連盟」や「まだらの紐」とかいった超メジャー作品は未開封なのは不思議だなあと思った。
ホームズ氏ならここから前の持ち主さんの性格や性癖をぴたり言い当てるのだろうが、idiotたる私には無理な話である。


公式ケースブック(ガイドブックに非ず)。
シーズン1と2の計6話の「事件」がジョンのスクラッチブックという形で紹介されている。
あちこちにシャーロック、ジョン本人、挙げ句の果てにはマイクロフトやハドソン夫人の直筆(の体)の付箋コメントが貼り付けられていて楽しい。
(勿論本当に貼り付けられている訳ではなく、貼ってある「体」の印刷が施されているのである)
日本語版では、このコメントが全てフォント化されていてちょっとがっかりした。
と言う訳で英語版、日本語版両方買いました。
アホだと嗤わば嗤え。


ご存じハヤカワミステリマガジン。
右の去年9月号は販売開始直後に売り切れたそうで、泣く泣くプレミア価格で購入した。
(それでも手に入れるあたり、病膏肓に入るの感深し)
左は今年4月号。早い内に予約を入れてやっとこさ手に入れた。

9月号はインタビューがB・カンバーバッチ(シャーロック)、M・フリーマン(ジョン)、M・ゲイティス(企画、脚本/マイクロフト)、S・モファット(企画、脚本)とてんこ盛りである。
因みに企画、脚本の諸氏はファンの間では二人合わせて「モファティス」というのが通例であるらしい。
あとパスティーシュが3本。
特にアメリカを舞台(!)に、ドイルを主人公(!)にした作品はなかなか目新しく面白かった。

4月号はシャーロック好きのためのロンドンガイド、ではなかった「聖地巡礼」ガイドなどが掲載されておりファン心を擽ってくれる。
しかし何よりも特筆すべきは、この巻には二本、所謂「百合」ホームズパスティーシュ(二次創作)が収められていることである。
お花以外で百合なんか知らないわ、という清純純粋なあなたはまあそのままお知りにならずとも結構だが、もし是非とも知りたい向きは此方をご覧あれ。

まあそういう訳で、至ってノーマルな性癖の私は正直うええ、と辟易していたのだが、実際読んでみるとそう酷いものではなく(偉そうな物言いすみません)、寧ろ話の運びはどちらも上手だなと思った。
(一作目の現代ヴァージョンの話は状況説明に終始しており、そもそも事件が始まってもいないので最終的な判断はしかねるのだが)

しかし、やっぱりわざわざ彼等を彼女等にする必然性はないと思うんですね。
二作目の、ヴィクトリア朝期ヴァージョンの作品(正典の『ぶな屋敷』がベースになっている)では、女性ワトソン(名は「ジョーン」)がガヴァネスとして問題の屋敷に乗り込んでいくのだが、まあ必然性といえばそこに感じるくらいのものであった。
かようにお話としては十分面白いのだが、これ別に男同士に置き換えても同じだよね、では正直女にする意味がないのではあるまいか。
どちらの作品にも、女同士のコンビにしたからこそこんなに面白い!というメリットを感じられなかったのは残念である。

あと、このヴィクトリア朝ヴァージョンでは、「相貌失認」が事件のキーのひとつとなるのだが、(幾らトゥキディデスの著書にその症例が報告されているとはいえ)ちょいとこの時代設定においちゃ飛び道具じゃねー?の感があったことも申し添えておく。
(まあこれはちょいと言いがかりに近いので小さい声で)

もう一つのパスティーシュ、北原尚彦氏の『ジョン、全裸連盟に行く』は純粋に面白かった。
名の通り『赤毛連盟』、及び『ガリデブが3人』がベースの作品なのだが、或る意味現代的なオチに笑い、そして世にも可哀想なジョン君に一掬の涙を禁じ得ない(笑いつつ)
流石は私認定日本一のシャーロック(ホームズではないのです)パスティーシュ作家、と手放しで賛美したくなる手練れの短編である。
とかいいつつ、氏のパスティーシュはこれを入れて二本しか拝読していないのですけどね。

最後に、これはシャーロックとは関係ないが、BBCで1月から「Father Brown」がドラマ化され放映されているとの情報が載っており軽く興奮した。
ブラウン神父の活躍、是非日本でも見てみたいものだ。
NHKさん早く放映権買って下さい。

長くなりすぎたからまさかのつづく
(つづくくらいあるんかって?あるんだなあこれが)

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