2013年8月12日月曜日

The Roads of my dear OKINAWA on summer, 2013(July,13 NAHA Airport )

さてさて。

遂に石垣に行ける(かもしれない)日である。
朝のニュースを見たところ、どうやらにっくき台風7号はやっとこさ八重山を抜けたらしい。
しかし映像を見る限り、石垣市街ではまだまだ吹き返しの風が猛烈に吹き荒れており、とてもじゃないが飛行機など着陸できる状況とは見えない。

この状態を眺めるに、第一便(JTA601便・7時45分発)は欠航するであろうという予測は容易に立ったが、さりとて絶対の確信が持てる訳でもない。
私は前々回(あたり)の記事で述べた通り、前日の朝一に空港に駆けつけ「特別空席待ち番号」1番をゲットしていた。
これはつまり読んで字の如く、キャンセルが出さえすればいの1番に登場できることを意味する。
だが、もし番号を呼ばれたときにその場にいなければ、当然のことながらあっという間に後回しにされてしまう。
つまりそのリスクを回避したくば第一便の30分前には空港に到着していなければならないのだが(呼び出しは30分前から始まる)、そうすれば大変に重大な問題が生じるのである。
その問題とはなにあろう、



ホテルの朝ごはんが食べられない




ことである。
私にとってはわざわざ大文字ボールド仕立てにするほどの大問題である。
なんとなれば、これまた前述の通り、今回ステイしているこの瀬長島ホテルは台風でふいになった与那国行きの腹いせとして私としてはちょいと張り込んだ部類のアコモである。
ちょいとよいホテルであれば、当然朝ごはんも期待を持ってしまうというのは人の情けであろう。
しかし当ホテルの朝食開始時間は7時。
幾ら空港に近いホテルとて、食べてタクシーに飛び乗っても7時15分には間に合いそうもない。

困ったなあと思いつつ、なんとなく「石垣」でtwitter検索をかけてみたところ、丁度そのころに空港におられたと思しき全く知らない方が、departure boardの写真入りで
「第一便は欠航です」
と呟いておられるのを発見した。
おお、神はここにおわしたか。
と、思わずiphoneを放り出して空港方面に五体倒地したい衝撃に駆られたことであった。

ここで、ちょいと今時の気の利いた小学生でも分かっているようなつまらない話をつらつらと書く。
twitterはご存じの通り、デマもゴミも多く流れるSNSだ。
しかし、ある程度のコツを掴めば(それをリテラシーと呼んでもよいが)素早く必要な情報を得られる有用なツールとなり得る可能性を秘めている。
なんてったって、私はおかげで朝食と朝風呂にありつくことができたのだ。
(大風呂敷広げた割にはしょーもないメリットやな、とか言わない。
メシにフロは重要だ。ああ重要だ)

なので空港に着いたのち、私も知りうる限りの飛行状況等をなるべく呟くようにした。
それは宛先のない手紙を瓶につめて送るようなもので、まあ十中八九、いや九割九分は誰にも届かず空しい言葉通りの「呟き」として消え去る運命のものだが、万が一今回の誰かさんが書いてくださった呟きのように、その情報を当に必要とする人に届いて役に立つこともあるかもしれない。
そういう数多の人達の誰に届くあてがあるわけでもないちょっとした情報提供、ちょっとした善意が積もり積もってよりtwitterの情報提供ツールとしての力を強固にするのではないか。

…とかいうのは後付けの偉そうな理屈で、ただ単に今回知らない誰かさんにちょっぴり助けられたのだから、今度は私は(潜在的な)他の誰かにお返しできたらな、位の軽い気持ちからであった。
ただ、twitterがそれ位の軽い気持ちで情報提供できるツールであるというのは、数の力で情報の信用性、多様性を担保するために非常に重要なポイントであると思う。
そのことが常にデマや憶測を呼ぶ危険を孕んでいたとしても。

とまれ。
上記の匿名の誰かさんのおかげで、以下のように海の見えるカウンター席で優雅な朝食にありつくことができた。



まあ、シェフが作るできたてオムレツやら(沖縄らしく)ゆし豆腐やチャンプルーやらが選び代にある、よくある沖縄リゾートホテルモーニングバイキングだったのだが、総じて味がなかなかよく、朝からかなり満足できた。
虚しく空港でコンビニのお結びをあんぎあんぎと齧るのとは雲泥の差である。


〆には沖縄そばも食べただよ

ご飯の後には一風呂浴び、さっぱりしてからいざ空港へ。
到着すると昨日とは打って変わり、ロビーは凄まじい人で溢れていた。
その殆どは欠航便に搭乗できなかったが故にこれから飛ぶであろうフライトのキャンセル待ちをしている人々だったのだが、そのフライトはいつ飛ぶのやら、飛んだとしてもいつ乗れるのやら分からぬので皆様一様にいらいらした表情を浮かべていた。
「…この番号なんか、いつになるかわからんよ。
だって3ケタだぜ、3ケタ」
とおっちゃんが忌々しげに呟くのを聞き、私は慌てて自分の1番のキャンセル待ち番号券を握りしめ、一人静かに微笑んだのであった。
(実に性格の悪い)

とはいえ、第二便もまた飛ぶのかどうか分からぬ状態であった。
搭乗予定時刻の20分ほど前に1時間遅れる旨のアナウンスがあり、その後更に30分遅れるアナウンスがあった。
こんなことならもう一風呂浴びれたかも、と思ったがまあそこまで期待するのは虫がよすぎる。


それでもJTA、日本トランスオーシャン航空は頑張っていた。
ANAやSKYが早々に午前の便の欠航を決めたのに、ひとりJTAだけは遅延しつつ午前第一便を飛ばそうと四苦八苦している。
ここに今は亡き南西航空の底意地を見るのは多分私の勝手な思い入れですねすみません。

なすこともなくぼんやり待っていると、遂に第二便の搭乗手続きを開始するとの宣告が下った。
天候が悪ければ引き返すかもよ、という「条件付き運行」ではあったが、それでも近くにいた若い女の子のグループからはきゃー、という喜びの悲鳴が上がった。
そして案の定、私の番号もすぐに呼ばれた。
だって1番ですし。
(しつこい)
3ケタの皆様の羨望の(多分気のせい)視線を感じつつ、颯爽とカウンターに向かう時の快感といったらありまへんでしたでぐへへへへ
(繰り返すが我ながら本当に性格が悪い)

そんな訳で、なんとか飛行機は石垣に向かって飛び立った。
台風の猛威をさんざテレビで見ていたので揺れはいかばかりかと恐れていたが、飛行中も着陸体勢時もさほど揺れることもなかった。
寧ろ気味の悪さを覚えるほどにスムーズ、且つ静かに我が飛行機は新石垣空港に降り立ったのであった。

つ づ く ね ん

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