2013年5月27日月曜日

A Short Trip to Tokyo(May 24,2013 vol.1)

久方ぶりに上京してきた。

伊丹発、JALの10時半の便で一路東京へ。
…と思いきや、最初のチェックインでひっかかる。
自動チェックイン機に何度クレジットカードを入れてもエラーが出るのだ。
スーパーマーケットで支払機械と格闘するジョン(@sherlock)の如く暫し悪戦苦闘したが、はたと気づいた。
そういやこのカード、1か月程前に不正使用されかけていたことが判明し、番号などをそっくりリニューアルして貰っていたのであった。

仕方がないので窓口にて免許証で本人確認して貰い、やっとのことで航空券を手に入れることができた。
このカード事件のせいでこれまでにも色々と迷惑を蒙っている。
(定期購入しているものの支払い手続きが滞ったり、サービスを一旦中止されたり)
もし犯人に出会えば百年目、市中引き回しの上八つ裂きにしてやりたいと思っているので心当たりのある方におかれましてはとっとと名乗りでやがれこの野郎
(笑顔で

無事に保安検査を受けたのちは、買っておいたアンデルセンのハムとカマンベールバゲットサンドをもぐもぐした。


こんなんでした。
これで441円て高くないですか?(美味しかったけど)

そういえば、土産物屋でこんなのを見つけた。



「白い恋人」パロディーシリーズである。
そろそろええ加減にしとけや、と大阪人の私も思う。


天気は雲一つ無い快晴。よい旅の始まりだ。
行きはクラスJが取れずがっかりのエコノミー席だったが、ほんの少しだけ富士山の頭を拝むことができた。


…見えないな、うん。
中央部ちょい右に白いぽっちりがあるんだけど、やっぱ見えませんねすみません。

予定よりちょい遅れ12時前に羽田に到着。
まずは渋谷の宿に向かう。
今回投宿したのは東急ステイというホテルで、部屋の中に大きなドラム式洗濯機やレンジなどが据えつけられ、長期滞在客を主なターゲットにしているらしい作りになっている。
部屋の清掃、ベッドメイクは原則なしだが(必要な人は有料で申し込める)、タオルや部屋着は交換してくれるといった寸法である。
なので価格は東京の一等地としては破格であった。
かようにコストダウンを図る上で人が不足するのは仕方がないのかもしれないが、荷物を預けようとしたもののフロントに誰も人がいなかったには難儀した。

なんとか従業員氏を捕まえスーツケースを預けた後にいざ出発。
行く先は上野である。
「田端で京浜東北線に乗換え、田端で京浜東北線に乗換え」
と心の中で呟きつつ山手線に乗る。
(乗換案内でその方が速かったのね)
途中、新大久保を新大阪と聞き間違い狼狽するも(なんでだか)無事に到着した。

しかし話は少し脱線するのだが、今更ながら全国鉄道ICカード共通化というものは実に、ほんに、最高に素晴らしいものであると思った。
今までJRだ東京メトロだ都営地下鉄だ、とひいひいいいつつ切符を買い求めて時間を無駄にしてきた日々が嘘のようである。
こんなに便利なのが分かっているのになんで導入時からとっとと共通化しとかなんだねとも思ったが、それはJR各社や私鉄のトップがカードのネーミングにつき各々駄洒落をいいたかったからだ、という説をツイッターで目にしなるほど!と感心したことであった。
(するなて)

とまれ上野である。
ここでのお目当てはラファエロ展(国立西洋美術館)、そしてダヴィンチ展(東京都美術館)だ。
ラファエロ展は当日券売り場に若干の列が見られたが前売りを買っておいたのでなんなく入場す。


中はかなりの混雑であったが絵が見られない!というほどの混み具合ではなかった。
さて感想を少し。
私の友人の娘さんのNちゃん(確か中二だっけ)はこの展覧会を見て
「ラファエロて絵が上手いなあ」
と宣ったらしい。
うん、おばちゃんもそう思ったで。以上。

では流石にそれだけでは少し味気ないのでちょいと書くと、改めて彼の作品を纏めて眺めるとやはり御三家の他の二人に比べると熟しきる前の果実のようにみずみずしい、でも少し熟成の足りぬ画風だなと思わされた。
しかし勿論、その若々しい才気走った芸風はそれだけで十分に魅力的である。
その心意気を露わにしたような、己を才能を恃みにしている感満載の自画像が私は大好きだ。
自他共に才能があると認める/認められている若者はそれ位傲慢、自尊の塊になるのは当然であるし寧ろそうあるべきだろう。
でも彼が夭折せねば(とはいっても享年37歳なのだが)一体どんな作品を残しただろうと想像するとやはり惜しいと思う。
要は、彼にもう少し天命を与えて色んな挫折を味わさせてみたかったよなと思うのだ。
(どれだけ傲慢なサドかね)

以下、気になった絵を少し。

・大公の聖母
上のポスターにもなっている余りにも有名な作品。
いつもラファエロの聖母は、いや他の人物画にも言えることなのだが、二重の幅が大きくちょっぴり眠たそうだなと思うのは私だけだろうか。

因みに背景が黒いのはオリジナルに描かれていたものが劣化したので後の時代の画家が黒く塗りつぶした故である由。
オリジナルを知らぬのでなんとも言えぬが、暗い背景から浮かび上がる聖母子にはなにかしら静的ではあるがドラマティックな雰囲気を感じさせられ怪我の功名的効果を上げていると思う。

・聖家族と仔羊
幼子イエスが仔羊を抱いている姿をヨセフとマリアが愛おしそうに眺める図。
仔羊が将来のイエスの磔刑を暗示するというのは宗教画のイロハのイであるからして割愛して、ここではヨセフの酷いよぼよぼぶりに注目したい。
恐らくマリアの処女性を主張するためであろう、ヨセフは「なにもできない」(下品でごめんなさいよ)爺さんに描かれることが多いのだが、ラファエロにおいてそれは顕著であると思うのは私の気のせいであろうか。
ここらへんにも彼の若さ故の傲慢があるというのは深読み且つ多分後付けの言いがかりですごめんなさい。
でも、やっぱりそう思うんだよなあ
(ぶつぶつ)

・ベルナルド・ドヴィーツィ枢機卿の肖像
枢機卿の衣装の赤の質感も素晴らしいが、この生臭坊主的、且つ挑発的な「ふふん」とした表情が堪らない。
こういう尊大な若者を描かせるとラファエロはぴか一だと思う。

・友人のいる自画像
二人の男の肖像画。
背後にいるのはラファエロで、前に座る弟子、ジュリオ・ロマーノの肩に手を掛けている。
ジュリオは振り返り、敬虔さと尊敬に満ちたまなざしで師匠を眺めている。
弟子と師匠と雖も二人は同じような年格好だ。
……


きゃー♡
(腐)

#すみませんもうほんとうにすみません

・「アテナイの学堂」の描かれた杯
ラファエロの傑作、アテナイの学堂をマヨリカ陶器に仕立て上げたもの。

ええとですね。

構図も色彩も全く似ても似つかないんですけど、なんなんですかこれ。

これ見たときの第一印象は「暗黒舞踏?」であった。
(リンク先ちょいと注意)
私がラファエロならちょっと暴れたくなるかなあと思った作品であった。

他にも色々あったが、うん、まあ今日はこのへんにしといたろう。
(というか端無くも己の美術知識のなさを露呈するばかりなので恥ずかしくなってきました本当に申し訳ございません)

つ  づ  く  よ



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