パシフィックリム・中川コロナワールド（4DX）遠征記

ここのところ再三パシフィックリムネタで申し訳ない。
（遂にブログ内にパシリムラベル（タグ）を作ってしまいやした）

皆様は4DXという言葉をお聞きになったことがあるだろうか。
詳しくはここをご覧頂きたいのだが、つまりは映画のシーンに合わせ座席が揺れ動き、風が吹き、水しぶきが顔にかかり、匂いまで漂うというなんだか知らないがどえらく臨場的であるらしい映画上映システムなのである。

このシステム、今のところ（10月現在）名古屋は中川のコロナワールドというアミューズメント系複合施設のみで稼働しているらしい。
この存在を知った時には、ふーんどうせ色もんでしょと聞き流していた（見流していた）のだが、Twitterで
「ここで見たパシフィックリム最高！」
というご意見を散見するにつれ、あっしも行きてえゲージがぐんぐんと上昇していった。

という訳で某日。
気づけば私は名古屋駅に降り立っていた。

名古屋にはみそカツに手羽先、小倉トーストにきしめんと名物多々あれど、朝一に食す名物として選んだのは喫茶店コンパルの「海老フライトースト」である。
890円とお高いがそれだけのことはあるボリュームだ。

おなかぱんぱんになって移動開始。
中川コロナワールドへ向かう公共交通機関は非常に限られている。
地下鉄駅と最寄り停留所を結ぶバスは一時間に一本。
調べてみると、近鉄伏屋駅から15分ほどで歩ける、という記述を見つけたのでその方法をとることにした。

当然初めて降りる駅である。

駅の周りは閑静な住宅地。
10分程歩いてとある橋に差し掛かった。
ここを渡って、左に曲がり直進するとコロナワールドに到着する筈なのだが…

ん？
コロナワールド、どこだ？

うん、どう見てもあと5分で着く距離じゃないね。

そしてここから歩くこと20分（！）、漸くコロナワールドに辿り着いた。
因みに私はかなり早歩きの部類に属する。
誰が徒歩15分だ、くそうくそう。
お陰で、早めについて付随施設の「コロナの湯」で一風呂浴びようという野望は灰燼に帰した。

さて気を取り直し4DXである。

ふむふむ。

上映館の室内はいたって普通だったが、席がやはりデラックスであった。
足を乗せる台があり、席幅も広い。
出入り口近くの席に客席に向かって大きなテレビカメラが据え付けてあったので何だろうと思いきや、なんと「大阪ほんわかテレビ」の収録なのだという。
なんで名古屋まで来て地元のローカル番組収録と遭遇するのやら。
「もし宜しければ上映後に感想を教えて下さい」
とのことだったが、冗談じゃない断じて映るものか。
よしんば映っちまったら、近所のおばちゃんにちょっとちょっとあそこのお嬢さん、映画見るのに名古屋まで行ってはるんよひそひそ、とか陰口を叩かれるのは火を見るよりも明らかである。
（という心配をする程度には当方田舎住まいである）
「え？私ですか？大阪から来たんですよ♪
パシフィックリム見るの5回目でーす☆」
等と口走ろうものならネタにされること必定だ。
まあ、素でネタだけどな。

とまれ、4DX感想である。
（どうでもよいが、今「かいえん」と打ったら最初の変換候補が「Cayenne」でびびった。ペッパーかよと）

冒頭のベケット兄弟のスーツ装着〜出動シーンは正直少し物足りなかった。
4DXパシリムをご覧になった方のレヴューには、
「パイロットがスーツを装着するとき、背骨にかしゃーんかしゃーんって金具が装着される感覚まで感じられる」
とあったのだが、残念ながらそこまでは感じられなかった。
だがカイジュウとのバトルシーンが始まると、髪の毛がぶわっさぶわっさ揺れるほどのかなり激しい横揺れやら縦揺れが襲ってきた。
パンチの衝撃、投げ飛ばされる際の地響き（そして水しぶき）。
それは想像したよりもずっとずっと愉快な体験であった。
事実、バトルシーン中は終始暗闇の中でにやにや笑いが止まらなかった
（怖いよ）

「体感」はイェーガー側とカイジュウ側のものとこまめに入れ替わるのだが、いずれにせよ今メインになっている側の動きに合わせてあるので（まあ当然か）、さほど違和感はなかった。
水しぶきは軽いミスト程度でタオルなどは全く必要ない。
スモークは二度、ジプシーデンジャーがレザーバックとの戦いの際に冷却水を浴びせるシーンとストライカーエウレカ自爆のシーンで上がった。
（あ、ひょっとしたらジプシーのメルトダウンシーンだったか？）
匂いは残念ながら何も感じられず。
食堂のシーンでマッシュポテトの香りとか漂ったら面白かったのにな。
あと、テンドーの珈琲の香りとか。
ただオオタチのお腹のなかの「ナマズの腐ったような臭い」はごめん蒙りたいが。

見終わって強く強く思ったことは、兎に角
「ここで爆音上映会やりてえなあ」
であった。
もしも今後やってくれるのであれば、もう一度名古屋まで馳せ参じるのもやぶさかではない。
このどっかんどっかんシステム（頭悪い表現）で皆でぎゃーわー騒いで鑑賞できたらどれほど楽しかろう。

エンドロール半ばで退席し、「ご感想を」と追いすがるほんわかテレビキャストを躱し（それが厭で途中退席したのに敵もさるものよ）再び徒歩30分の道のりを歩き駅へと向かった。
行きは遠かったが帰りは満ち足りた気分でいっぱい。
映画一本見るのにここまでのコストや時間を投入したのは我ながら酔狂だとは思うが、やはり来て良かった。うん。
願わくば4DX、近い将来関西圏へ進出しますように。

（おまけ）名古屋土産

ういろうで有名な青柳総本店の「かえるまんじゅう」
何故名古屋でかえるなのか皆目不明だが、かえる好きには堪らぬ可愛さだ。
かえるマニア同志におかれましては名古屋にお越しの際に是非お買い求めを。