2015年3月8日日曜日

ニューオリンズ行顛末記(二日目:やはり日本を出られないこと)

出張二日目。(一応)
昨日までは夢にも思いもしなかった日本は東京での朝である。
ヒューストンへの代替便は16時に出るとのことだったが、乗り継ぎのニューオリンズ便を未だ確保していないことを考えたら早く成田に赴くに越したことはない。
故に、買っておいたバナナとヨーグルトの朝ご飯をむしゃむしゃと食べた後、早々にホテルを後にした。

宿泊地が三田だったので、不幸中の幸い?で地下鉄に乗る前に東京マラソンを垣間見ることができた。


先頭集団って本当に速いんだ!と感心する。
(アホ)
しかしなんでまた、本来ニューオリンズで夕飯でもしたためている筈のこの日この時間に私は東京マラソンなんぞ眺めてるんだ。
ということは、虚しいので余り考えないようにした。
考えたけど。

昼前に成田に到着す。
ユナイテッドのカウンターには既に列ができていた。
少しでも早く受付をするために並びながらお昼を食べておこう、とH嬢と交代しつつ食糧確保に赴く。
私が買ったのは巻き寿司とお稲荷さんの寿司折りである。
出立前に少しでも米粒を食べておきたい、というが故の選択だったのだが、おかげで寿司折りを立ち食いで食すというシュールな体験をする羽目になった。


おいしかったよ

途中まで食べた後に番が来たので、慌てて寿司折りを仕舞いカウンターに向かう。
お姉さんは親切且つ丁寧で何度も謝ってくれたが、そんなことはどうでもよい。
果たして、私達は今日中(現地時間)にニューオリンズに行くことができるのだろうか?

「…(調べる)
ああ、申し訳ございません。他の乗り継ぎ地も全て調べましたが、本日中にニューオリンズに到着する便はどれも満席でございます。
ヒューストンに一泊頂けましたら翌日に着くことは可能ですが…」

…やはりそうか。

「わかりました。では今日も成田に一泊して、翌日にアメリカに渡ってニューオリンズに行くことは可能ですか?」

「…(再度調べる)
ああ、それでしたら可能です。では成田のホテルをお取りしますね」

訳の分からん(失礼)ヒューストンよりは成田に一泊する方がよっぽどよい。
本当はこの日中にアメリカに着けたならばアカデミー賞をリアルタイム視聴できるというメリットがあったのだが、この場に及べばもうそのこともどうでもよくなっていた。

(後にこの選択が正解だったことが明らかになる。なんとこの日のヒューストン行きの便もまた欠航となったのだ。詳しくは後述する)

その後、振替便のチケットやら欠航証明書やらを受け取り、手続きはなんとか終了した。
欠航便チケットを指定のレストランで見せると1500円分(それだけ?)の食事ができるとの事だったので、寿司折りを掻き込んだ後ゆえさほど空腹でもなかったが食べに行くことにした。


取り敢えず昼ヤケビールをしたためる。

たこ焼きやら(何故)揚げ物などをつまみつつ、H嬢と協議した。
・これで4日間のカンファレンスのうち、少なくとも後半2日しか参加できぬ事が確定した
・これでは行く意味があるのだろうか
・てかもう行きたくない
・疲れた
・おうち帰りたい
・明日は月曜日なので、朝一番で互いの上司に連絡し今後どうすべきか上奏しよう
・そうしよう

協議というよりは愚痴の言い合いであったが、事情が事情だけに致し方あるまい。

食べた後、再び重いスーツケースを引き摺り空港を後にした。
ユナイテッドが取ってくれたのは京成成田駅すぐのコンフォートホテルである。
チェックインののち、H嬢と近所の大きなスーパーに買い物にでかけ、夕飯用の軽い食べ物と酒をしこたま買い込む。
余り吞まぬH嬢も今日は吞みます!と梅酒やらの可愛いお酒を買っていた。

宿に戻りH嬢と別れ、早めのシャワーを浴びたのちはひたすら一人晩酌に邁進した。


アメリカに行けぬ代償行為としてのアメリカビール嚥下

日曜夜のお楽しみ、ダウントン・アビーを見たのち(いつもながらに面白かった)、明日の今頃には私はどこにいるんだろう、と宇多田ヒカルのようなことを考えつつ眠りに落ちたのであった。


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