名はBRASSERIE AILES(ブラッスリーエール)
駅近くなのにさんざ迷い、挙げ句の果てに店に電話をかけ助けを求めた私はやはり真性の方向音痴であるらしい。
やっとのことで店に辿り着くと、店の人が心配げに待っていて下さった。
(故にお店の写真なし)
都会の真っ直中にあるのに、田舎の洋風カフェ(てなんかへんだが)的趣きを醸し出す印象的なエントランスであった。
席につき一息つき、メニューを物色する。
ほむほむ。
素朴でお手軽で、且つ食べでのありそうなメニューが揃っていると見た。
ワインも実にお手頃価格だ。
それでは注文していこう。
ワインは上記、お勧めのランドックの白を頼んだ。
(エチケット撮ったんだけどぶれぶれだったので割愛)
ボトル3000円にしてはかなり満足できる味だった。
岩牡蛎880円はお高めやな、と思ったがこの大きさを見て納得。
大きい割に大味でもなく、酸味の効いたジュレと共に楽しめた。
「エスカルゴとたっぷりきのこのブルゴーニュ風」。
ブルゴーニュ風といえば、
・肉の赤ワイン煮(所謂ブフ・ブールギニョン)
・にんにくパセリ(他)バターを詰めたエスカルゴ
が想定されるのだが、勿論この料理は後者に属するものである。
そして、普通エスカルゴといえば殻付きで供されるものだが、この料理は身を剥いた状態で各種きのこと共にたっぷりの「ブルゴーニュ風」にんにくパセリ(他)のバターソースで炒めたものである。
感想は、
・エスカルゴ少ない
・でもバターソースの味はかなり「あり」だ
・好みよりも塩気は少なめだが、食べ飽きない程度の味付けかもしれない
・このスタイルの方がバケット片手に幸せになれる
・きのこは確かにたっぷり
・でもエスカルゴ少ない
といったところである。
エスカルゴが少ない、は大事なことなので二回繰り返しておいた。
倍の値段でもいいので、きのこではなく「エスカルゴが」たっぷりバージョン、というのを作って頂けるとちょいと嬉しい。
ガレット。
言わずと知れた(という前振りをするのは厭味な知識人の常套手段であると聞く)、フランスはブルターニュ地方の郷土料理だ。
同地方は土地が痩せており、気温も冷涼であることから古くから蕎麦が栽培されていた。
(ここのところの事情は日本の蕎麦処、長野や山梨等と似ている)
蕎麦粉を轢いて石で焼いた料理であることから、小石を意味するガレ (galet) にちなんでガレットと名づけられた、のだそうな。
この日注文したのはスモークサーモンとクリームチーズのトッピングのもの。
濃厚なフィリングと香ばしい(正直ちょっくら焼きすぎではと思ったがまあさて置く)ガレット生地が相俟ってなかなかに旨いものだ。
ご覧の通り、なかなか切り分け難い料理なのだが、ここではウェイター氏が綺麗に切って取り分けて下さるので助かる。
次は肉料理なので赤ワインをグラスで注文す。
さほど重くもないがそこそこ吞みやすい赤、だったように記憶する。
仔牛フィレ肉のロースト。
普段はこんなベタなメインは頼まないのだが、お勧めだったので注文してみた。
お肉はそこそこ柔らかくしねしねとしておりこの値段帯にしては十分に及第点であった。
味付けは濃厚さと旨味に若干欠けるものの、あっさり頂くにはいいんじゃないかなと思う。
これでお会計がお一人様4000円台というのはかなりのお値打ちであったと思う。
サービスもつかず離れずで、過剰サービスが苦手な私には大変にしっくり来た。
カジュアルにフランス田舎料理が食べたいなんて気分の時にはうってつけだ。
再訪、絶対ありです。
気に入りました。
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