そろそろ日も暮れてきたので車を返そうと市街地へと向かったのだが、返す直前に「ゆらてぃく市場」に立ち寄った。
旅の必需品、ビールとつまみでも調達しようと思ったのだが…
ななななんですって。
それは私をマンゴー星人と知ってのマーケティングなのか。
…いやいや、騙されてはならない。
ご存じの通り、マンゴーは高級果物のカテゴリに入る。
「お買い求め安い(易い、ではなく安いになってるが)価格」
といったって、なんだかんだいってお高いんでしょう?
(TVショッピングのノリで)
いやいや、これはほんまに安い。
3個で1100円だなんて当に破格だ。
しかし私は一人で、尚且つまだ旅の途中である。
そして、この台風マンゴーは傷みがあるため上記POPの言葉通り家に送ることはできない。
この宝の山をただ眺めつつ、何も購うことはできないというのはとても辛いことであった。
取り敢えず、今宵の食後のデザートにすべく300円のものを一つ買い求める。
では家には台風マンゴーではない普通のよいマンゴーを送ろうか、と思ったが、
ええー?
台風去ったのに宅配できないの?
尋ねてみると、台風前に引き受けた宅配荷物の配達が滞っていて新規の荷物を引き受けることができないらしい。
実に残念である。
パッションフルーツもこれだけ入って800円。
石垣に住めば果物天国だな。
「澄んだ青空 陽のひかり
あの子の笑顔がまぶしいや
おいらは、防曇 袋五郎」
野菜用のポリ袋のキャッチフレーズに痺れ、思わず手を伸ばしたが100枚入りという数字を見てしぶしぶ引っ込めた。
しかし渋いぜ、防曇袋五郎。
市場を出た後車を返し、お待ちかねの夕ご飯処へと向かう。
なんとなく寿司の気分だったので、白羽の矢を立てたのは地元の人で賑わう居酒屋的寿司屋であった。
まずはビールぷはー。
一人で、何かと長かった一日を労う。
突き出しはカレー粉を塗したフジッリであった。
…うん、ノーコメント。
取り敢えず、寿司をいくつか注文す。
石垣産本マグロ大トロ握り。
文句なし。脂肪分が舌の上で蕩ける。
白烏賊レモン塩握り。
酸味の効いたレモン塩がしねしねとした新鮮な烏賊によく合う。
石垣牛握り。
勿論、生。
そうそうこれが食べたかったのよ。
大トロとは明らかに違う(当たり前)脂の風味に暫し酔いしれる。
ここいらで泡盛にシフト。
車海老の握り。
しっかりとした歯ごたえと甘すぎず、でも仄かに甘い身が絶妙。
頭は勿論素揚げにして頂く。
否応なしに泡盛、進む。
白烏賊軟骨ゲソ塩焼き。
もう完全に酒のアテ。
生ものに飽きて何か香ばしいものを、と頼んだのだがこりゃまた旨い。
これだけボリュームある串が一本300円とは嬉しい限りである。
以上で程よくお腹も膨れ、程よくほろ酔いになる。
よし、あとの晩酌はホテルの部屋で粛々と(って何だ)執り行うことにしよう。
ホテルに戻り、件のマンゴーを切る為にナイフを貸して下さい、とフロントにお願いしたところ、それならマンゴーを此方にお持ち下さい、カットしてお届けしますよという嬉しいオファーを頂く。
(こいつ酔ってるしナイフ渡したらやばい、とかいう判断ではない。と思う)
冷蔵庫で冷やしておいたマンゴーを持って行くと、数分後にこんなに素晴らしいデザートが到着した。
あら素敵。
味は、台風で落ちたというだけあって熟れがいまいちで正直いま一つだったが、ま、一個300円だったら何の文句もいう気はない。
寧ろくどい甘みもなくさっぱりしてて酒の後のデザートには丁度いいじゃーん。
と酔った勢いも手伝い、がつがつと平らげた。
その後はいつも通り、テレビを眺めつつぐだぐだと飲んだくれる。
ローカル天気予報で沖縄のスーパーアーティスト、BEGINが登場したのでおおっすごい!と一人興奮しキャプチャ(ではないが)を撮りまくる。
何故か大阪も出てきましたし
東京も出ますし
(具志堅さんいてますな)
香港まで出てきましたし
でも最後はやっぱりBEGINさん。
って、ちょっと待て。
最後の画像の天気予報、よく見れば石垣島は雨ではないか。
まだ天気悪いのかよ。もう勘弁してくれよ。
予定していたシュノーケリングツアーは夕方に中止となった旨連絡があった。
では、明日は夕刻のフライトまで一体何をすればよいのだろう。
私はそもそも旅行の予定は水も漏らさぬ程しっかりと組むタチなのだが、台風のおかげでその全てが文字通り水泡に帰した今、全くのノープランノーフューチャー(ちょっと違うが)であった。
少しく明日の身の振り方を考えたが、酔った頭は上手く働かない。
まいっか、取り敢えず寝て明日考えようそうしよう。
つ づ く よ ん
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