ここでまさかの時のスペイン宗教裁判、ではなく沖縄旅行記再開です。
旅行に行って早や一ヶ月以上経ち、そろそろ色々なことを忘れかけているのでちょいと急ぎめに話を進めねばと思っている次第ではあります。
まあ、そう言いつつ筆者もベネディクト氏と同じく話が長いので(なんて不遜な喩え)、本旅行譚も多分相変わらず水飴の如くねちょねちょと続くと思いますが、そこはご容赦の程何卒宜しくお願い申し上げます。
トニーそばも食べてお腹もくちくはなったはいいものの、これから先、どこへ行くあてもない。
離島にでも渡れればよいのだが、まだ台風の(文字通りの)余波強く、船便は終日全便欠航が決まっていた。
せめてレンタカーが借りれればなあ、と車通りを歩いていると町のちいさなレンタカー屋さんを発見した。
即飛び込み、車ありますか?と尋ねると嬉しいことに軽の在庫があったので、早速借りて島をめぐることにした。
まず向かったのは「ぱぱ屋」。
初めて石垣に渡った際、地元のお兄さんに紹介されたさとうきびジュースのお店だ。
ぱぱ屋は、天然記念物のヤエヤマヤシの群生の見学コースの入り口に店を構えている。
車を停めて見ると、いつの間にやら競合他社が2軒程軒を連ねていた。
ログハウスっぽいカフェ様のお洒落な店もあったが、私は元祖を重んじる派なので(時と場合に依るが)迷わずぱぱ屋に向かった。
ここでは必ずマンゴージュースを頼む。
一度、春先に母を連れてきたときはマンゴーがなく、泣く泣くパイナップルジュースを頼んだが(そしてそれは勿論美味しかったのだが)やはり選べるのであれば問答無用にマンゴー、である程度には厳然としたマンゴー教条主義者なのである。
ここのマンゴージュースは、さとうきびの自然の甘さとマンゴーのまったり熟した甘さが相俟って美味しいものだ。
なんてったって一番搾りですしね。
ふと見ると、隣のベンチで白にゃんがお昼寝をしていた。
くちもとが堪らずキュートだったので激写させて頂く。
さすればむくりとお起きになられ、オッドアイの瞳で一睨みされてしまった。
お休みの所パパラッチしてしまいすまんこってす。
ジュースを飲んだ後、ついでなので(といっては失礼だが)ヤエヤマヤシの群生を見に行った。
当に落花狼藉。
この道の奥には最初に行ったときにはなかった立派な木の散策路?的な施設ができていたが、ヤエヤマヤシからの距離は随分と隔てられてしまった。
あのときは同行の若い女子がヤシに抱きついていたものだったが、それももうできぬようになってしまった(別にする気はないが)
その後、再び車を走らせ川平湾方面に向かう。
途中の展望スペースにて。
あら、ちょっとお天気回復してきたんじゃない?
と希望を持たせる空模様である。
どうでもいいが、この駐車場ではミバエ調査中であった。
覗いてみたが(みるな)、中には何もいなかった。
おおかた台風で皆吹き飛ばされたに違いない。
そしてやっとこさ観光定番、川平湾へ。
私は川平湾に都合4回行っているが、そのうち晴れた日にあたったのは1日しかない。
今回も先程の希望的観測は覆され、どんよりと曇っており時折日が射す程度であった。
それよりも何よりも特筆すべきは風の強さである。
論より証拠、まずは以下の動画をご覧あられたい。
(風を切る音が相当やかましいです。音量ご注意)
この時の状況を説明すると、川平湾全体を撮影しようとしていてiphoneを180度ゆっくり動かしていたところ、向かい風と真正面に対峙する位置になったところでiphoneもろとも吹き飛ばされかけ、堪らず慌てて風から顔を背けた、という次第であった。
ああこれは拙い。ちょっと命の危機感じるかもよ。
というアラートが頭の中で明滅するほど、それは強烈な風だった。
台風一過でこれなのだから、直撃していたとき(それはこの時からほんの12時間ほど前だった)の威力たるやどのようなものであったのかは想像を絶する。
川平湾のあとは、御神崎へ向かった。
「湾」であの風圧だったのだから岬ではいかならん、というくだらない興味本位だったのだが、結局それは分からずじまいであった。
何となれば、
これでは行きようがない。
いや、行きたくもないが。
諦めて再び出発したが、この岬の近くの海は大変に綺麗だったので、暫し路肩に車を止め一人撮影に精を出した。
しかし、この写真たちも結構決死の覚悟で撮ったものである。
撮影中はものの喩えではなく、正直本気で飛ばされるのではないかと思った。
再び動画をご覧下さい。
(自分で改めて動画を見つつ)
あれ、それほど酷い感じではないな。おかしいな。
その後も暫し車を走らせる。
サトウキビは悉くご覧の通りの体たらくだったし、信号もあちらこちらで消えており、危うく横から飛び出してきた車にぶつけられそうになる一幕もあった。
路肩には木の枝が散乱し、徐行せねば走行が困難な道も多い。
軽い気持ちの島内観光だったが、なんだかダークツーリズムの如くの様を呈してきたので次第に重苦しい気分になってきた。
それでもめげず、もうひとつ岬を巡ってみた。
此方の海は随分と濁っている。
風は随分収まってきた。
明日には天気も回復しそうな兆候である。
岬の遊歩道にてぎょっとするものを見つけた。
画面右寄り、なにやら焦げた後がある。
そして道には電線が垂れ下がっている。
どうやら切れた電線がスパークして火花が散り、小規模な火災があったようだ。
感電してはかなわないので、そそくさとその場を後にした。
つ づ く よ
0 件のコメント:
コメントを投稿