あの衝撃の結末から2年、シャーロックはいかにして戻ってくるのか?
全国100万人(適当)のシャーロックファンの皆様におかれましては、今からどきどきそわそわされていることかと拝察します。
そんな皆様は、NHKの公式サイトにこのような動画がUPされていることはご存じでしょうか。
幸せな人生を(Many Happy Returns)
もう、これは本編をご覧になる前に是非見て戴きたい!
てか見ろ!
(居丈高)
さて。
以下、このミニエピソードに含まれている原作(サー・コナン・ドイル作の一連のホームズ譚。シャーロッキアンは「正典」と呼び習わしています)の元ネタをご紹介しようと思います。
視聴後にご一読頂けると嬉しいです。
・最初の事件(異端?のチベットの僧院で、麻薬密売人の金髪女子が僧兵に混じっているのを僧院長が看破する)
→ホームズ復帰を描く「空き家の事件」より。
「ぼくは二年間チベット旅行に出かけ、そしてラサに行ってダライラマと数日をともに過ごしたりしてなかなかおもしろかった(阿部知二訳より、以下同じ)」
因みにここの音楽、シーズン1エピソード2の「The Blind Banker」(「死を呼ぶ暗号」)と同じものであった。
オリエンタルな香りがするものはどれもこれも十把一絡げなのかしらん。
・二番目の事件「ニューデリー事件」(「手がかりはチョコフレークが被害者のアイスクリームに沈み込んだ深さ」だったと語る刑事」)
→ 「六つのナポレオン胸像」より。
「君もおぼえているだろう、ワトソン君、アバーネティ家の恐ろしい事件にぼくがはじめて気がついたのは、暑い日にパセリがバターの中へ沈んだその深さのおかげだったのだ」
・レストレードが「クライン兄弟やタワーハウスの件、ケンジントン切り裂き事件は(シャーロックではなく)自分が解決した」と主張
→「クライン兄弟」は「ボヘミアの醜聞」内の語られざる事件、「トリンコマリのアトキンスン兄弟の奇怪な惨劇」からか。
タワーハウス、ケンジントンは不明。
「切り裂き」はやはりJack the Ripperのイメージか。
・三番目の事件「謎の陪審員」
→「ボヘミアの醜聞」内の語られざる事件、「トレポフ殺人事件」より。
因みに、原作では上記通り「トレポフ(の)殺人事件」となっているが、ミニエピソードではトレポフ氏の妻殺害事件となっている。
(まあ、妻もトレポフなんだからいいっちゃいいんですが)
更に因みに、これはドイツ語で語られておりドイツの事件と思われるが、かの国には肝心の陪審員制度がない。
そこをつっこまれたゲイティス氏(確か)は
「だから『異例の状況下』なんだってば!」
と切り返したとか。
・レストレードが持ってきたシャーロックの遺品箱の中に黄色の仮面がある
→「黄色い顔」より。
時折黄色い顔を覗かせる怪しい隣人の元に妻が通っていることを不審に思った男がホームズに解決を依頼するも、実はその正体は妻と元夫との間の子であったというハートフルなお話。
(これだけではどこがハートフルか分からないと思いますが、原作をお読み頂ければ幸いです)
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